仙台の街角に歴史を
重ね、開業20年。

 

 
 

-INTERVIEW-

INTERVIEW

プチホテルの親しみやすい空間を活かし、仙台で活躍する若手アーティストの作品を展示するなど、個性的な経営をしてきた杜のホテル仙台。オーナーが仙台のまちに寄せる思いとは。

TEXT:話し手・杜のホテルオーナー、聞き手・杜小座プロジェクト(オンライン編集部)

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━━━ホテル開業から20年。仙台の街に変化を感じますか?
 

  • 杜のホテル仙台は1998(平成10)年12月8日に開業しました。立町、藩政時代からの歴史あるエリアに立地しています。隣接する国分町を含め、商売の栄えたまち、雑多な活気ある風情がこのまちの魅力です。
  • 国分町エリアに限ってみれば、かつての大人の街から若者の街に変化したように思えます。大人がゆっくり語らう場所が少なく、安価でにぎやかなお店に人気が集まる傾向ですね。
  • それからこの数年で、仙台の街には外国人の観光のお客様ではなく、滞在する外国人の姿が急激に増えたという印象です。
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━━━ホテル開業以来、経営で大切にしていることは何ですか?

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  • 1998(平成10)年というのは、ホテル業界ではインターネットを導入したホテル予約のスタイルが出始めた頃です。ネット上での熾烈な価格競争をしいられ疲弊するホテルも出てくる状況でしたね。
  • 「ベストワンではなくオンリーワンの存在を目指そう。」
  • そんな思いで日々ホテルの経営に取り組みました。ホテルで出会うお客様とのふれあいが何よりの励みで、常にお客様の立場に立った心地良い空間作りをしてきました。その先には、街のホスピタリティーを担うような存在にもなりたいな、という希望もありました。
  • お客様から頂くご意見の一つ一つが前進するための原動力であり、積み重ねた今すべてが宝物です。
  • 育てて頂いたお客様に感謝です。

 
━━━2011年3月の東日本大震災。ホテルで体験されたこと、学ばれたことは?
 

  • 「仙台の明かりが消えた!」
  • まずその初めて見る光景に驚きました。全室破損、外壁破損、温水設備倒壊。次々と報告されるホテルの被害状況に一時は、もうダメかなと思いました。
  • すべてのライフライン停止によりホテルとしての機能を失うも、蝋燭の灯りの元で、街中をさまよっていらした帰宅困難者の方々を受け入れ、一時の避難場所、帰るにも帰られずまだ寒い3月の仙台の街で困っていらした方々と一緒にホテルで夜を過ごしました。本当に忘れられない時間です。
  • 「ああ、ホテルは観光だけではなく災害時の避難場所として、また災害復旧の基地として、とても公共性のある場所なのだな。」そのことを認識しましたね。
  • ホテルの様々な役割、公共の場所としての可能性を考えさせられました。

 
━━━開業20年を記念してスタートする杜小座プロジェクトに期待することは?
 

  •  小さなホテル。杜のホテル仙台は小さなホテルであることは変わらないですが、少しづつ確実に根を張り始めたかな、と思います。杜小座プロジェクトが、ひっそりと建つこの小さなホテル空間にさらなる彩りを添え、人が集まり、にぎわいを生み出し、さらには地域のにぎわいの小さな核になれたらいいな、そんな期待を持っています。
  • 大人がゆっくり語らう場所作り、そんな期待も持っています。

 
  

話し手:杜のホテル仙台オーナー、聞き手:杜小座プロジェクト(オンライン編集室)